生命科学初学者(医学部学士編入試験合格までの半年間のみ学習)の筆者が、初学者ならではの感覚で、分かりにくかった生命科学用語を綴ります。
今回はcDNAとcAMPについてです。
私が用いた生命科学の参考書では、何の説明もなく、cDNAやcAMPが使われており、当初困惑しました。ググれば良かったのかもしれませんが、辞書的な参考書の索引にも載っておらず、調べるのに苦労しました。
また、最初に付いている小文字のcの意味が、それぞれ異なっており、片方のみを知っていると、もう片方の意味を誤解する恐れがあり、注意が必要です。
それぞれの言葉の意味をまとめておきます。
①cDNA
cはcomplementary(相補的)の略で、相補的DNAとも呼ばれます。
cDNAは、mRNAから、逆転写酵素を用いた逆転写反応で得られる、二本鎖DNAです。よって、元のDNAとは異なり、イントロンは含まずエキソンのみから成ります。クローニングなどに用いられます。
②cAMP
cはcyclic(環状の)の略で、サイクリックAMPという読み方です。
cAMPは、AMP(アデノシン1リン酸)のリン酸部分が環化したものです。セカンドメッセンジャー(受容体に神経伝達物質が結合したことを感知して作動する、別の神経伝達物質)として働きます。
※※cAMPをつくる反応を触媒する酵素はアデニル酸シクラーゼと言いますが、この酵素のネーミングとカタカナ表記の分かりにくさに、(勝手に)怒りを覚えているので、それについて次の記事に書きます。。。