酒はペットボトルに入っておらず、缶か瓶に入ってますよね?また、消毒用エタノールも、ペットボトルには入ってません。というか、入れてはまずいんですね。。。この理由は何でしょうか?
この関連内容は、大学教養課程レベルなので、学士編入試験でも、一部の大学で出る可能性があります。
ペットボトルの成分は、PET、つまりポリエチレンテレフタラートと呼ばれるエステルです。
エステルは、OH基を持つアルコールと、COOH基を持つカルボン酸が、反応してできます。
化学式で書くと
RCOOH+R'OH →RCOOR'+H2O
ですね。※水は取り除きます。
PETの場合、OHを2つもつ原料(エチレングリコール)と、 COOHを2つもつ原料(テレフタル酸)を使うので、ポリマー(ポリエステル)になって、固体になり、よく見るかの性状になるわけです。
n HOOCRCOOH +n HOR'OH → HOOCRCOOR'OCOR COOR'・・・
てな感じです。
さて、ここに酒や消毒液に含まれるエタノールC2H5OHがあるとどうなるでしょうか?
実は、エステル交換反応という反応が起こります。
この反応では、エステルになったアルコール成分(ここではエチレングリコール)と、フリーのアルコール成分(ここではエタノール)が交換されます。
こうなるとやばそうですね?
成分が入れ替わるので、酒の中にエチレングリコールが染み出してきます。
また、ペットボトルの方の構成成分も変わり、OHが1つしかないエタノールが挿入されることで、分子が切断され短くなり、脆くなります。
こうなると、酒は飲めなくなるし、ペットボトルは壊れるしで、ダメダメなわけです。
エステル交換反応という、大学教養課程で扱う反応が、身近なことにも繋がってますねー( ^ω^ )
今日はこの辺で!
この内容、咀嚼いただけたら、酒の席でのネタにでもしてくだはい!!(゚∀゚)