30代の医学部学士編入 独学ハック術    〜勉強法とゴロ語呂合わせのブログ〜 

医学部学士編入を半年・独学・働きながら合格(ハック)した術を綴ります

細胞膜の外側・内側に局在する脂質(ゴロ語呂合わせ)

①外からコリン星見えリン

②うっちー、セリエA(アー)行くし

 

①外からコリン星見えリン

細胞膜の外側に局在

→ホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン

 

②うっちー、セリエA(アー)行くし

細胞膜の内側に局在

ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール

※うっちー(内田篤人選手)はセリエAでなくブンデスリーガでしたが、そこはご愛嬌

「生命科学の未来 がん免疫治療と獲得免疫(本庶佑 著)」を読んで

生命科学の未来 がん免疫治療と獲得免疫(本庶佑 著)」を少し前に読んだので、備忘録も兼ねて感想を書いておきます。

 

といっても、読んでから少し時間が経っており、個人的に印象に残って、今も覚えている点を羅列するだけになります(要約には全然なっておりません)。

 

ちなみに、著者の本庶佑氏は、免疫チェックポイント阻害因子 の発見とがん治療への応用により、2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞された方です。

 

私がこの本を読んだ動機(魂胆)としては、近年日本人がノーベル賞を受賞した内容が載っている本だと思い、この内容をある程度、理解しておけば、今後の医学部の生活(レポート課題)などで何らかの役に立つかもなぁと思ったからです。

 

そういう魂胆もありますが、医学情報には広く精通しておいたほうが良いという、真面目な動機もあったということを付け加えておきます。ただ、どこから手を付けていいか分からなかったので、日本人ノーベル賞受賞が書いているという点で興味を惹かれ、しかも図書館で借りて無料で読めるので、選びました。(^^;

 

この本の構成としては、

1章 ノーベル賞受賞理由となった研究の経緯と紹介

2章 幸福の生物学(生物学を通した、幸福についての著者の見解)

3章 静岡県知事との対談

という感じでした。

 

最も印象に残ってる(かつ唯一印象に残っている)のは2章なので、この記事ではほとんどその感想のみになってしまいます。

 

<1章>ノーベル賞受賞理由となった研究の経緯と紹介

1章については、オプジーボ(免疫チェックポイント阻害薬)の機構が、以下のイメージかなぁ(?)という記憶のみが残っています。

私のざっくりイメージ・・・「がん細胞は、通常の細胞と異なり、免疫システムによる攻撃・排除を受けないような設定になってしまっている。オプジーボはその設定を解除し、もともと人間がもつ免疫システムにより、がん細胞が攻撃・排除できるように手助けする効果をもつ」

間違っていたらすみません。。。

※というか、本来は、学士編入試験を受けるまでに、このようなトピックは押さえておくべきだったのですが、私はそこまで間に合いませんでした。。。でも、運よく合格できましたので、こんなレベルでも合格する例もあると参考になれば幸いです。

 

<2章>幸福の生物学(生物学を通した、幸福についての著者の見解)

印象に残っている内容は以下の2つです。

(1)「生物学の大原則としては2つしかない。それは、ダーウィンの進化論と、メンデルの法則である。」

これを聞いて、なるほどと思いました。私は、生命科学の勉強は、学士編入試験のために半年程度しておらず、かなり急いで勉強しました。多くの法則が登場しましたが、そのうちどれが、根幹となるもので、どれがその上に成り立つものかは、しっかり認識できておりませんでした。

例えば、古典力学なら、ニュートンのF=ma、電磁気学ならマクスウェルの式(4つ)が根幹となる法則なのかなぁと思っており、どれが幹でどれが枝葉なのかはなんとなく分かっているつもりです。

生物学では、分かっていなかったのですが、今回、この本を読んで、確かに、ダーウィンの進化論とメンデルの法則が、他の色々な法則のおおもとになっている気がするなぁと納得しました。このことを知れてたのは有益でした。

 

(2)「幸福になるには、快感の追求と不快・不安の解消がある。多くの宗教は、不快・不安の解消するプログラムを含んだものなのではないか」

これも納得させられました。ある程度不安感が強い生物のほうが、危険を回避し、多く生き残ってきたし、多く子孫を残してきたと思います。つまり、現代に生きる我々は、それなりに不安になりやすい遺伝子を持っていると考えられます。しかし、不安が強すぎると苦しいので、それを解消するプログラムへのニーズは、古今東西問わず大きいと思います。よって、著者の推測は、確かにそうかもなぁと納得させられました。

個人的な意見としては、現代に生きる我々が不安を感じやすいというのは、進化の過程から考えると致し方ないということを受け入れて、基本的には深刻になりすぎないというのが、幸福に朗らかに生きるコツなのではないかな、と思ったりしました。言うは易く行うは難しかもしれませんが。。。

 

<3章> 静岡県知事との対談

知事の発言が多く、本庶佑氏の発言が少ないなーと思ったこと以外はほとんど覚えてません。。。

 

最後に、感想を書き終えての所感ですが、本を読むのはそれなりに時間がかかりますが、得られるものも結構あるなと改めて思いました。そして、感想をメモしておくと良かった点や自分の意見もまとめられて尚よいなと思いました。今回のように、読み終えてから、少し時間が経過してから感想文を書くのも、印象に強く残ったことだけが書けるので、悪くないなとも思いました。

 

とりとめもない文章になってしまいましたが以上です!

最後にこの本を購入できるリンクを貼っておきます。

 

 

生命科学の未来 がん免疫治療と獲得免疫 [ 本庶 佑 ]

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合目的的 ~知っておくと得する生命科学の表現~

生命科学初学者(学士編入試験合格までの半年間のみ学習)の筆者が、初学者ならではの感覚で、生命科学において知っておくと便利で得する表現を紹介します。

 

今回は、「合目的的」(ごうもくてきてき)です。

なんで、2回、的が続いてんねん!誤植ちゃうか!と最初は思いました。しかし、ちゃんとした正規の言葉です。生命科学以外でも、そこそこ出会う言葉かもしれませんね。

 

この言葉の意味は、「ある物事が、一定の目的にかなっているさま」(by goo辞書)のようです。

この言葉の構造は、「合理的」と似ていると思います。合理的は、「ある物事が、理にかなっている」という意味だと思いますが、この理の部分を目的に変えると合目的的になりますね。意味も理を目的に変えたものになります。

 

さて、この言葉が生命科学の問題とどう関係するかです。

問題文では、そんなに登場してきません。

しかし、記述式問題の解答例では頻繁に見かけました。

 

例えば、こんな感じです。

 

<問題>

シャペロン(ヒートショックプロテイン)が熱ショックで誘導される意義を述べよ。

 

<正答例>

「シャペロン(ヒートショックプロテイン)が熱ショックで誘導されることは、熱で変性したタンパク質の再フォールでディングを行うために、合目的的な機構になっている。」

 

<誤答例>」

熱で変性したタンパク質の再フォールでディングを行うために、シャペロン(ヒートショックプロテイン)を誘導している。

※このように、神様やゲームマスターのような存在が、ものごとを操り進めているような記述(目的論的記述)はアウトのようです。

 

 

ここからは筆者の意見になりますが、「ダーウィンの進化論から考えると、生命体の色々な機構がある目的に対して、(ある程度)合目的的になっているというのは、現代生命科学の世界ではオーソライズされており、答案で記述しても問題ない」ということと思います。それゆえ、正答例では、合目的的という表現が使われています。

 

一方、「神様やゲームマスターのような存在がいて、それがある目的を達成するために、機構を操っているという書き方は、ダーウィンの進化論の考え方とは異なる考え方になり、それはオーソライズされていないし、答案で書いたら間違いとされる」ということだと思います。そのため、誤答例はダメになってしまうということと思っています。

 

このタイプの問題は、学士編入試験の生命科学の問題で、よく見かけました。解答例で合目的的という言葉が用いられているのも、よく見かました。

合目的的という言葉を知っていれば、コンパクトに記述でき、字数制限がある問題や、急いでいるときに有効です。

生命科学の記述問題を対策している方が覚えておくと得する表現だと思います。

 

 

PS.

生命科学、特に記述式問題を解いていて思ったのは、生命科学には国語力がある程度あった方が、アドバンテージがあるなぁということです。

私は、大学受験の際は物理・化学選択で、この2つではそんなに国語力が必要になると思ったことはありませんでした。むしろ数学力が必要になることが多かったです。

一方、生命科学は、数学力が必要になることは、物理・化学に比べて少ないですが、国語力を要する気がします。

私は国語に苦手意識がありましたが、生命科学の問題を解く上では、言葉や表現の意味や使い方をなるべく正確に理解することが、他の受験者と差をつけるポイントの1つになると思い、わりと重点的に取り組んでいました。

 

 

 

「亢進」とは? ~生命科学独特?の言い回し~

生命科学初学者(学士編入試験合格の半年のみ学習)の筆者が、初学者ならではの感覚で、生命科学にできてきた独特で分かりにくかった言い回しを紹介します。

 

今回は「亢進」です。

 

この言葉ご存じでしょうか?

私が言葉を知らないだけかもしれませんが、私は昨年生命科学の勉強をしていて初めて出会った単語です。

 

初めて見たときの印象は、亢が抗(あらがう)に似ているので、抗うのか進むのかどっちだよ!と思いました。もしくは、「進退」のように、抗うことと進むことを含んだ熟語なのかも!とも思いました。

 

調べてみると予想と全然異なり、気持ちや病勢などが、高ぶり進むこと。」(by goo辞書)でした。

※漢字の成り立ちは、以下の通りのようです(chatGPT先生の見解です)。→「亢」は、人が力を振り絞って高く上がり、立ち上がるさまを表現した象形文字で、「高い」という意味を持ちます。「手」は、手の形を象っており、「手」の意味を持ちます「抗」は、「高く立ち上がって手を挙げる」という意味があり、「抵抗する」という意味を持ちます。

 

つまり、亢はどちらかというと進に近いイメージの意味を持っているわけですね。

 

例文を見てみます。

(ex1)絶食時には、膵α細胞からグルカゴンの分泌が上昇し、肝臓における糖新生亢進により血糖値が維持される。

(ex2)体液のpHが低下すると、腎における炭酸水素イオンの再吸収とプロトン分泌が亢進する。

 

私が上記のような亢進が使われている文章も見ていると、促進と似てるじゃん!とよく思っていました。

 

ここでも、今、流行りでなにかと話題のチャットGPTに、亢進と促進の違いを聞いてみました。

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「亢進」と「促進」は、日本語で似た意味を持つ言葉ですが、微妙に異なるニュアンスがあります。

「亢進」とは、興奮や緊張が過度に高まることを指します。具体的には、ストレスや不安、興奮によって体調が崩れることや、感情的に制御を失って行動することを表します。

一方、「促進」とは、進行や発展を促すことを指します。具体的には、プロジェクトや計画などが順調に進展することを表したり、物事を推進するための手段を取ることを意味します。

したがって、「亢進」と「促進」は、まったく異なる意味を持つ言葉であることがわかります。

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文章中の使われ方とチャットGPTの説明から推定した私の意見としては、

亢進する→イメージとしては「(自発的に・勝手に)高まる」。物質が主語で、擬人法的に使われることが多い。

促進する→イメージとしては「何らかの目的や狙いのために促し進める」。人が主語で使われることが多い。物質なら、促進されるという風に受動態で使われることが多い。

 

結論としては、ニュアンスの違いにより、亢進と促進を使い分けたほうがいいと思いますが、例文中の「プロトン分泌が亢進する」→「プロトン分泌が促進される」と書いたところで、減点はされないと、個人的には思っています。

 

話を最初に戻すと、亢進するとは、高まること、と理解しておけば、生命科学の文章を読み進める上では、たいてい大きな齟齬なく理解できると思います。

 

 

 

インフルエンザ対策には湿度だけでなく温度も重要と思った の巻

私の周りでは、2月にしてインフルエンザが流行ってます。

 

インフルエンザウィルスは湿度を嫌うので、対策の一つに加湿がありますね。

 

ところで、加湿器の湿度表示は通常、相対湿度で表示されてます。

相対湿度の定義は、

空気中に存在する水蒸気の量を、同一温度で飽和状態にさせるのに必要な量に対する割合(%RH)で表したもの

(出典https://www.vaisala.com/ja/blog/2020-11/relative-humidity-what-it-and-why-it-important)

 

 

ということは、低温では飽和状態の水蒸気量も少ないので、低温ではマックス湿度100%でも、インフル対策にはならないんじゃね?

と疑問に思いました。

 

ネットで調べると結構出てきますね。概ね上記推定は合ってるようです。

例えば、以下リンクの5ページ目の表とかすごく分かりやすいです。

https://www.aandd.co.jp/pdf_storage/tech_doc/sp/t_volumetric_humidity_211206a.pdf

 

表から読み取れることは、以下のことがあると思います。

 

・気温25度→湿度50%以上でインフルエンザウィルスが繁殖しにくい。

・気温20度→湿度65%以上でインフルエンザウィルスが繁殖しにくい。

・気温12度→湿度100%でもインフルエンザウィルスが繁殖しやすい。

 

つまり、12度の部屋では、加湿器をガンガンに稼働させたり、濡れタオルを干しまくっても、インフルエンザ対策には効果的でないと言えると思います。

一方、気温20度で湿度65%は効果があるということですが、これなら実現できそうですね。

 

以上、インフルエンザ対策には、加湿すると同時に、部屋を暖かくした方が良いと思われます、というお話でした。