私は学士編入の勉強で、初めて本格的に生命科学を勉強しました。半年で合格したので、半年しか勉強しておらず、まだ初学者と言えるでしょう。
生命科学に対して新鮮?な感覚を持つ初学者の私が、紛らわしいなーと思った生命科学用語がいくつかあります。
今回は、そのうち、登場頻度も高いワードについてご紹介します。
タイトルにある通り、小胞体と小胞です。これらは、全然違う用語です。
小胞体の方がよく登場しますが、こちらは細胞小器官の一つです。人間の細胞は数十兆個あると言われてますが、そのほとんどの細胞に含まれてるものです。
(※小胞体は、粗面小胞体と滑面小胞体に大別できます。前者は、粗面というだけあってザラザラしたイメージで、ここにリボソームがくっつき、タンパク質の翻訳の場になります。画像は青色部が粗面小胞体で、黄色の丸がリボソームを表してます。後者は、滑面、つまりツルツルしておりリボソームがくっついておらず、脂質の合成などを担ってます。)
一方、小胞は、細胞内にある膜に包まれた袋状の構造で、物質を貯蔵したり運搬したりします。代表例はリソソームや液胞やシナプス小胞(神経細胞にあり、神経伝達物質を貯める)があります。つまり、小胞は袋状の構造物の一般名称です。両親媒性分子が脂質二重層を作り、自然と形成されます。
しかしながら、小胞体は、小胞に含まれません(そのはず)。
ややこしいですが注意してください。
なんぜ、こんなややこしいことになってるんでしょうか??
私が推定してるのは、用語の和訳のしかたが悪手だったのではないかということです。
まず、小胞の英語は、vesicleです。ベシクルは小胞のイメージに合いますね。
次に小胞体の英語は、endoplasmic reticulumです。こちの和訳が悪手かなと個人的に思ってます。
endoplasmicはプラズマ(plasmic)の中(endo)のという意味だと思いますが、これは細胞質の中にあることを示していると思います。
reticulumは、網状組織、板状組織という意味のようです。
それなら、小胞体なんて名前にせず、網状体とか板状体とかの方が分かりやすいと思いませんか??
実際、小胞体のイメージ図は、板状構造で書かれてます。(上の画像は粗面小胞体です)
色々書きましたが、小胞体という名前だけども、球状ではなく、小胞とは別モノということを、ご理解いただければと思います。( ・∇・)