30代の医学部学士編入 独学ハック術    〜勉強法とゴロ語呂合わせのブログ〜 

医学部学士編入を半年・独学・働きながら合格(ハック)した術を綴ります

濃度勾配と膜電位(電位勾配)の違い 〜細胞内外のイオン濃度の決まり方〜 (つまずきポイント解説)

カリウムイオンやナトリウムイオンは、細胞内外で濃度が違います。カリウムイオンは細胞内濃度の方が高く、ナトリウムイオンは細胞外濃度の方が高いです。

 

これはどう決まるのでしょうか?

それは①濃度勾配と②膜電位(電位勾配)のトータルで決まります。

 

①濃度勾配は、文字通り、イオンの濃度の勾配のことで、イオン濃度が高い方から低い方へ拡散します。

 

 

②膜電位(電位勾配)の方が、分かりにくくしてる原因と思います。私は学習当初、何のことやら分からなかったです。

結論から言えば、膜電位(電位勾配)は、細胞内外における、膜周辺の厚み1nm以下の薄い層のイオン濃度の差による決まります。(例えば、この薄い層にいるイオン濃度が、細胞外の方が高ければ、細胞外→細胞内へ移動させる駆動力が働きます。)

この薄い層にいるイオン数は、細胞質にいるイオン数の数万分の1と非常に小さく、全体の濃度勾配と膜近傍の濃度勾配は逆になり得ます。

すなわち、①の濃度勾配と②の膜電位(電位勾配)は逆になり得るのです。