30代の医学部学士編入 独学ハック術    〜勉強法とゴロ語呂合わせのブログ〜 

医学部学士編入を半年・独学・働きながら合格(ハック)した術を綴ります

昇華性物質の構造特徴と例(ゴロもあり) 〜ドライアイスが液体にならない理由〜

『昇華性物質を選択肢から選べ』みたいな問題は、学士編入試験問題でもよく見かけました。たぶん大学受験の化学の問題にもよく出ると思います。

 

昇華性物質の例としては、、、

ヨウ素、CO2、ナフタレン、無水フタル酸

などがあり、

語呂合わせとして

消化するんだ!洋梨(ようなし)を!

を使って覚えました。

ようヨウ素

→ナフタレン

→CO2(シーオーツーのしです)

※ちなみに、無水フタル酸は、ナフタレンと構造が近いことから連想できます。

※CO2の固体はドライアイスですね。

 

ここでただ単純暗記するのでなく、なぜこれらの物質が昇華性物質になり、他のほとんどの物質が昇華性物質にならないか、についても理解しておくと、幅が広がると思います。

語呂合わせで覚えた物質以外について、昇華性物質かそうでないかは推定できるようになると思います。

 

さて、昇華性物質のざっくりした特徴は、、、

低分子で揮発しやすいが、近くに集まると強く引きつけ合い固体になる

と言えるでしょう。

 

例えば、ナフタレンは、それなりに低分子ですが、芳香環が向かいあって並んだ時に生じるπ-πスタッキングにより、近づいた際は互いに強く引き合います。

だから、昇華性物質にのるんですね。

ヨウ素やCO2も低分子でありながら、パッキング性が高く(つまり空間に密に配置できる)、それ故に昇華性を持つわけです。これらを互いに引きつける力はファンデルワールス力であり、分子結晶と呼ばれます。

 

工業的には、昇華性物質取り扱い時は、注意が必要なようです。

他の液体の中に、昇華性物質を固体として仕込んで、均一になるようにかき混ぜるとします。温度を上げると、昇華して気体になり、反応槽の上部に上がっていきます。上部などは、熱がかかりにくく冷えてることが多く、ここで固体に戻ります。

非昇華性物質であれば、液体になるだけなので、いずれ垂れたり、滴り落ちたりして、混合してるところに戻ります。しかしながら、昇華性物質は固体になるので、反応槽上部に固体として析出して、混合してるところに戻りにくいです。

なので、昇華性物質を扱う際は、昇華させないような温度・圧力を選ぶなどケアする必要があります。。。

 

昇華というキーワード1つとっても、中々奥が深いですね。。。( ͡° ͜ʖ ͡°)

 

是非内容を"しょうか"してください!(^◇^;)